今、レッスンで使用している教本、曲集は『トンプソン現代ピアノ教本2』『プレインベンション』『チェルニー リトル・ピアニスト』で、あとは教本は使わずスケールとカデンツを毎週1つずつ(順番と指番号を『Die Russische Klavierschule2』で確認しています)。
「いろいろな時代の曲、バロック、テクニック」とピアノを始めた子どもが習うように、なるべく多くの、異なる特徴を持った曲を練習していく形になっています。独学でピアノに取り組み始めた時に、子どもが習うように習いたいと思ったので、この形がいいと思っていましたが......
トンプソンは抜粋で練習していて、今は2巻の3分の2が終わったくらい。次の曲を見ている時にこんな会話がありました。「小さなスラブ人のラプソディー」という曲を見て、
先生:「うーん......3拍子で難しいんですよね~どうします?」
私 :「先生が必要と思うならやります。そうでないならパスで♪(以前やった「黒い瞳」の悪夢が...😱)」
先生:「子どもには絶対やるんだけど、大人で好きな曲を弾くためならなくてもいいかなあ。」
私 :「弾けるようになりたいのはバッハ、バロックの曲です!」
先生:「将来マズルカとか弾きたければ、これは必要かな」
私 :「マズルカ弾きたいとたぶん思わないでーす!」
というわけでこの曲はパス。とばして次の曲は「ハレルヤ・コーラス」になりました。
この会話を帰宅しながら思い返して、大人になってピアノを始めるって「時間がないんだな......選択肢が少なくなるんだ」と改めて思いました。弾きたいものが明確にあって時間の制約がある中でそれに向かって練習する自分と、これからどんな曲に出会うかわからず、いろいろな曲をこれから経験していくピアノを始めたばかりの子ども✨
私が子どもが習うようにピアノを習いたいと思ったのは、自分自身の音楽経験が偏っていると思ったからです。バッハやオルガン曲に囲まれて育ったのでショパンとかほぼ聞いたことく、クラシックでも知らないことが多い。ピアノの音やジャズも中学生くらいまでは馴染めず苦手でした。
だから習い始めた子どもがいろいろな曲に新しく出会うように、自分の幅を広げたくて、子どもが使う教本を選んで練習してきました。それは間違っていなかったと思うし、実際とても楽しいけれど、残りの人生で練習できる時間と弾けるようになりたい曲を考えた時に、子どもが習うペースとは全く違うやり方になるんだなと思った今回の出来事でした。
まあなんだかんだ言って、やっぱりバロックは好きだし、ショパンを弾きたい!と切に願う感じでもないので、「大人的に」練習を考えるとこんな感じでいいのかな。
この会話のあとに『プレインベンション』をみてもらったのですが、バッハを弾くために「美しく音を切り、つなげる、響かせる」ことについて少し時間をかけて教えていただきました。「深く、しっかり響かせるとバッハはかっこいい」
来週までにトンプソンは「ハレルヤ・コーラス」の譜読み。指がつりそうでできる気がしません。でも好きだからがんばります✊